こちらの本を読みました。
以下ネタバレありです〜
主人公の左織は疎開先で一緒だったという風美子と再会。
左織は風美子には助けられ、励まされるが、心の奥では彼女を信じきれないでいる。
実の娘の百々子とも確執があり、高校卒業と主に百々子は家を出てしまう。
主人公の左織は戦争に翻弄され、風美子の登場でいつまでもその苦しみを忘れる事ができず、気の毒な面もあるのだが、自業自得な部分もあるかなと思いました。。。
老年期に左織はいよいよ孤独となっていくのですが、最後は風美子や百々子とも良い距離感をとりうまくやっていけそうな雰囲気で終了。
終盤、左織は風美子と百々子に完全に縁を切られそうな局面があるのですが、最後はなんとなく和解できます。そこはやや不自然な気もしました。
母娘の関係の難しさも感じました。
よく母親は、娘と息子がいたら息子の方がよりかわいく感じてしまうという話を聞きますよね。
私は娘だけしかいないので実感としてはわからないですけど。
なかなかおもしろい小説でしたよ。
暗い気持ちになるけど。笑
▼ 角田光代さんの著書